2011年12月15日オープン。脱サラして1人で開業するということから一兎と名付けたのだとか。小料理屋のような佇まいの店舗で、店内はカウンター5席と4人掛け小上がりテーブル×2の落ち着いた雰囲気です。
見た目はいたってシンプルなラーメンですが、味の方も多くの人のストライクゾーンにバチッとはまりそう。煮干しラーメンには違いないのだけど、丁寧に下処理され嫌な苦味がなく綺麗で落ち着いたスープです。麺も大きな個性はなく素朴な味の中細麺ですがこれがまた良い。早川製麺製とのこと。普通を極めたようなラーメン。こういうラーメンを狙って作ろうとすると難しいだろうな。
煮干しも使われていますが、鰹節や鯖節などの魚介系をバランスよく感じられるスープです。煮干しラーメンとは似て非なるものですね。塩なので出汁がストレートですが、塩味もしっかり効かせています。コクを与えるためか微量の背脂が浮いています。
恐らく前回食べた煮干し醤油ラーメンをベースに背脂を加えたものかと思いますが、今日は苦味を感じられるくらいに煮干しが強く出ています。煮干しの苦味に対して背脂の甘みで落ち着かせたいところですが、もう少し背脂のインパクトが強くても良いかな?さらに玉ねぎも加えたら燕三条系っぽくもなりそうですが。麺はラーメンより若干太めの平打ち麺です。
やはり魚介のバランス感覚に優れたラーメンです。毎日でも食べられるくらい素朴な味ですが、似ている味があるかと言われてもなかなか思いつかない。こういうラーメンには多くの常連客がつきそうですね。
数量限定のようですが、3種類の太さが同時に味わえるという乱切り麺に変更ができます。化学調味料不使用。さらに動物系素材も使用せず、2種類の煮干しのみを使用したスープですがじんわり穏やかなスープです。乱切り麺は3mm、2.1mm、1.7mmの麺が出来上がる特殊な切り刃を使っおり、縮れも入っているのでスープとの絡みは良く面白い食感が楽しめます。ただ、麺単体としては良いと思いますが、引きの早いシンプルなスープに対して食感の複雑さがミスマッチかも。
数量限定メニュー。マニア向け濃厚煮干しそばで、煮干しが大好きな方のみご注文くださいと注意書きがあります。セメント色をしたスープは近年見かけるスタイルとはなりましたが、それでもかなり濃いめだし一兎っぽくない(^^;)煮干し100%のスープですが、しっかり下処理が施されエグミを感じないですね。さらに煮干しのペーストも添えられています。麺は低加水の細麺。チャーシューもこのメニュー用として仕込まれているそうです。スープが煮干し全開なので脂身の多いバラ肉でバランスを取っています。