2024年3月15日オープン。1996年に「柳麺ちゃぶ屋」を創業し、2006年にはラーメンのコース料理を提供する「MIST」などを手がけたレジェンド森住康二氏の店。紆余曲折ありましたが、ちゃぶ屋のファンだった1人としては非常に嬉しい復活です。大きな古民家を改装した店舗は向かって左側がラーメン店、右側はカフェとなっており、ラーメンの待ち時間にカフェを利用することもできます。オープンキッチンには森住氏の姿があり、調理をしながらも来店客1人1人によく目配りをしている光景が印象的です。
小径のお洒落な丼で提供されます。大判のバラロールチャーシューはかつてのちゃぶ屋を彷彿とさせますね。味の方はよりシンプルな方向性ですが、鶏、豚、魚介の旨味と醤油の風味がどれも同じレベルで感じられます。各素材のまとまりの良さをここまで表現したスープはそうはないですね。麺は自家製の中細ストレート。抜群の滑らかさと風味の良さを合わせ持った麺はさすがの一言。とろけるようなバラチャーシューはもちろんですが、ほんのり炙られた筍も旨い。
この空間で森住氏のラーメンで、このようなメニューを提供していることに驚いた。こちらは大量の背脂が振られたラーメンです。より醤油を強めに出しており背脂とのコントラストを発揮しています。上質な背脂が使われており、しつこさがなくさらっと飲めるのも特徴です。玉ねぎの食感が燕三条系も連想させますが、粒が認識できるくらいはっきりと生姜が顔を出すのでより軽さを感じられ、単なる背脂系に終わらないセンスの良さがありますね。麺は加水率が低めの細麺を合わせています。
もっちりとした皮で肉と野菜のジューシーな餡を包んでいます。醤油ベースでやや酸味のあるタレと五香粉の香りですかね。シナモンが特に強めでエスニックな味わいです。サイドメニューのセンスも抜群ですね。