地元出身の店主の店で創業は1991年とのことで意外にも歴史があります。千葉県にはいくつかの地ラーメンがありますがその中の一つである勝浦タンタンメンを提供する店です。といってもラーメン専門店ではなくダイニングバーなので、アルコール類はもちろんイタリアン等が主なメニュー構成です。店内から太平洋の絶景を眺められるロケーションもポイントです。
辛さを選べますがノーマルで注文しました。元々は漁師や海女さんの冷えた身体を暖める料理として親しまれてきた料理。四川料理の担々麺のように山椒による痺れはないですが、胡麻ダレが効いているようなタイプではなく醤油ベースのスープなので、ラー油の辛さがダイレクトに感じられますね。ざく切りのタマネギが甘みを与えてくれるので丁度良い箸休めになります。正直僕には少し辛さがストレート過ぎましたが、アルコールとセットで考えるならこれくらいはっきりした味の方が合うのかもしれませんね。
一見塩ラーメンのようにも見えますがタレに白醤油を使っています。大豆ではなく小麦粉を主原料としていて甘みがあるのが特徴的です。旨味も強いので実際に塩ラーメンの隠し味に使われることもあり、知らず知らずのうちに慣れ親しんでいる味かもしれませんね。繊細で穏やかなスープに対しシャープな細ストレート麺を合わせメリハリを付けています。ゆず胡椒が非常に効果的。途中で投入するとさらに味が締まりますね。 やさしい味わいのラーメンです。
勝浦には今をときめく勝浦タンタン麺の他にも地ラーメンがあり、それが地元の人気店である出雲屋のワンタンメンです。地元の漁港で水揚げされた鰹を使った出汁、かつて和歌山から伝わった醤油文化を受け継いだ強めの醤油味のスープが特徴でした。現在出雲屋は閉店してしまいましたが、それにインスパイアされたのがこのメニューとなります。スープは黒に近い醤油色をしていますがしょっぱさはなく、醤油の香りや甘みが主張しています。鯖節の風味もしっかり立たせていて、全体的にはRAGTIMEらしいスタイリッシュな仕上がりとなっていますね。麺は透明度のある細ストレート麺。ワンタンは小ぶりで食べやすいものですが、生姜が効いておりしっかり存在感があります。