2010年11月25日オープン。ラーメンは独学ですが、鯛飯と鯛茶漬けの名店「銀座あさみ」など、和食歴18年の店主。鯛飯をもっと気軽に味わってほしいという思いから、ラーメンとセットで提供することを考案したそうです。銀座という場所、店主の苗字から1文字ずつ掛け合わせて綺麗な屋号を付けましたね。
豚骨、鶏ガラ出汁は余分な脂を取り除かれ、昆布や鯖節などの海産物系の水出汁と合わせたスープです。生姜やニンニク、ネギ、根菜類の香味油、さらに塩ダレにはホタテ、干し椎茸を使っており、すっきりしたスープなのに重層的な旨味。これは美味いなぁ〜。この品のあるスープにやや縮れた細麺を合わせています。具材は提供直前にバーナーで炙られるチャーシュー、メンマ、ネギ、糸唐辛子、そして鯛のつみれが乗ります。別皿で付いてくるのは、薬味の岩海苔、揚げニンニク、揚げネギ。味や見た目の良さも鯛飯につなげるコンセプトも美しくまとまっています。
鯛の身をアラ、頭とともに炊いたご飯です。臭みを取るため酒と塩に浸した後、1度焼いてから炊くという仕事が施されています。これはラーメン店で出てくるサイドメニューの域を超えていますね。そのまま食べても美味しいですが、銀笹らーめんの丼の縁がスープを注げる形状になっており、出汁茶漬けとしても楽しめます。
スープのベースは同じだと思われるがタレに甘みのある白醤油を使用し魚粉も加えられているので、シンプルにまとまっている塩とは異なる方向性ですね。白醤油は塩ラーメンの隠し味として使われることもしばしばあるので、このスープにも違和感なく溶け込んでいます。落ち着いた出汁の香りを楽しむのなら塩、よりインパクトのある味を求めるのなら白醤油かな。あとは最後に鯛飯で締めるのなら塩ですね。
普段あまり行き慣れない街の店ですが、半年で3回目ということですっかりファンになってしまいました。やはり塩の方が好みだなー。動物系の油分がしっかり取り除かれているので、鶏油等を使ったような他の塩ラーメンの名店と比べより和風に仕上がっていますね。